それにしても、この織り方を「よく思いついた」と感心します。
昼夜織のことではありません。 アメリカの”サマー&ウインター”
「にわとりとたまご」のように、まさに、「カウンターマーチ式の織機が先か、サマー&ウインターの織り方が先か・・・」という印象です。カウンターマーチ式織機の能力を充分に発揮する織り方でした。
いただいたコメントやTHE SHUTTLE-CRAFT BOOKによれば、どちらも起源は欧州のドイツあたりらしいのです。ほぼ同じ組織がフィンランドの古い本に残っているということ。そして、私の織機はスウエーデン仕様で多少無理してカウンターマーチ(天秤)をのせたフィンランド製。
サマー&ウインター・・・アンバランスなタイアップで、奇数綜絖、綜絖枚数5枚以上のパターンが北米には数多く残されています。このパターンを織れる織機は、カウンターマーチとジャックルームのみ。
「手織好き」からすれば、どちらの織機もこのタイプの組織や二重織の込み入ったパターンが織れる織機ですから、異母兄弟とか、移民の祖父と孫のような感じ。ただし、細い糸で縦緯の密度を上げてかっちりと織ろうとすると古くからあるカウンターマーチになるのでしょう。
「織機好き」で、どんな組織が織れるかよりも、実は、織機の構造を理解することに価値を感じる人にとっては、この2つの織機は、「全く全く!違います。」ということになります。
日本の手織りの本では、まず、基礎として 織機の種類と構造 が写真やイラスト入りで説明されていますから・・・・多数決なら、2つの織機は、「全く違う」が、正しい答えとなりますね。そもそも、多数決や声の大きさで決めるような事ではないのですが。(笑)
また、サマー&ウインター織を昼夜織の英語名と書いてある本もありますから、昼夜織だと思っていると、この織りとこの織機の性能との関係に気づくのは無理かもしれません。
海外のカウンターマーチ(天秤式)織機を使って専門的に手織りを教えている学校や大学ならば、この織機での伝統的な機がけのやり方から基本組織の1つであるサマー&ウインター(昼夜織ではない)まで学ぶことができるでのしょう。
アメリカの織りかた サマー&ウインターは、タイユニットウィーブというジャンルになり進化、発展中。ですから、今回は本当に初歩の一歩を踏み出したところ・・・・で、ひとまず終了。
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