2013年4月30日火曜日

綾織 終了

2012年10月から織始めた「綾織」。
 
ストレートツイル(順通し)、ポントイル(山道通し)。拡大、連続変化と通し順はどんどん大きくなり、柄も複雑に変化。 
日本の綾織よりもダイナミックな印象がありました。私の知識だけでは、日本語に直せない言葉が多く、詳しい方にお願いしたいと思うこともしばしば。
 
 
実際に織ってみて
 
ミミの処理
「綜絖の通し順と杼の方向で端糸が落ちなくなる」と習った記憶がありましたが、柄が複雑になると??方法としては、
①綜絖を通さない「フローティングサルベージ」にひっかけながら織る。
②ミミ綜絖を吊る。←私の基本仕様になりました。
 
カラーアンドウィーブ(color & weave, color effect)という技法名
千鳥格子(綾織)、あじろ織り(網代格子とも呼ぶのが正式のようです;平織)など、色糸の組合わせで柄が浮かびあがる技法。組織を変化させて柄ができる「織り柄」とは明らかにテクニックが異なるので、欧米では区別されているということ。
 
そして、限りなく変化して拡がっていくことのできるツイルの通し順。
 
さすが三原組織のひとつ。布地もしなやか、組織も無限に変化する可能性に富み、なんとも魅力的でした。
 

集合写真の撮影は終了しました。
みなさん、持ち場に移り、私と私の家族のために・・・・よろしくお願いします。
 
全員、解散!
 

2013年4月23日火曜日

綾織#10 スノーフレイクのツイルのランナー


2年ほど前、4枚綜絖で複雑な柄が織りたいと、パラパラとページをめくって組織図どおりに残り糸で織りました。
あまりに綜絖通し順が長いので少し省略した記憶もあります。

今回、改めてこのページをよくみると 柄の名前はCanadian Snowflakes/カナダの雪片。
説明を少し読んでみると、snowflakes & stars。綾織のジャンルとして認められている織り方のようです。snowflaketsとstarsの違いは?・・・そこまでは理解不十分。(原因は、語学力か?織の知識不足か?熱意か?)

米国で多綜絖の柄として展開しているようです。通常は8枚綜絖。この柄は4枚綜絖で「同等の柄ができること」がポイントで、「すばらしいこと」なのでした。
織った時点では、まったく理解できておらず、考えたデザイナーの方には本当に申し訳ないことをしました。
 
この柄の分類上のツイルの種類は、Advancing and broken twill。
つまり、ポイントツイルのギザギザ変化と破れ通しにストレートツイルとポイントツイルを入れ込み・・・・・・。要するに、考えられる綾織の「通し方の変化」をすべて組合わせて、左右対象に構成したような通し順。柄のこの部分のためにこれを入れて云々・・・と説明があります。
 
なるほど、こうやってオリジナルの柄を考えるのだと、感心することばかり。
 

 
 
 
綾織の通し方の組合わせは限りなく、柄も無限。 この先の一生涯、こればかり考えていても楽しかろうと・・・。
織っていない基本的なタイプも数々あり、興味は尽きないのですが、綾織はひとまず終わりにして、先に進みたいと思います。 
 
 使用組織;The best of Weaver's TWILL THRILLS P49 「snowflakes and stars」
 綜絖枚数;4枚 ペダル;4本
 経糸;綿20/2//2 緯糸;綿麻//麻 混率番手不明
使用筬;不明
大きいランナーサイズ;220×30cm ボーダー5cm フサ8cm
 
 

2013年4月18日木曜日

綾織#9 8枚綜絖 M&Wツイルの春ショール

春ショールは、俳句の季語だという。

経糸は薄いラベンダー。緯糸に黄色を入れて、明るい華やか春のイメージです。
一本目はとっくに織上り、首から下げて、北関東あたりまで遠出しました。


二本目は、緯糸の色を変えようかと思っていましたけれど、この季節に黄色以上に魅力的な色は見つかりません。

ペダルの踏み順を変えてみましたが、さすがにクラシックパターンの貫録にはかなわない。

気になることと言えば、重たくてぼってりとした感じが少しします。
俳句の季語と知ったら、もっと風をはらむような繊細な軽やかさがほしくなりました。

もう少し上達しないと軽い上等なウールは、もったいなくて使えない。


筬を変え、経糸の密度を粗くして織始めました。少しの加減で、打込みが変わってしまいます。

「心がざわついていますよ。」「他のことを考えていませんか?」織機が問いかけてくるような気がします。

一人仕事というけれど、実は「織機が相棒」です。
織っている途中で、うまくいかない時にフッと感じます。
気がつくと、ブツブツ、ギーギー言いながら、ふたりで布を織り上げているのです。
 


叔母にプレゼントするつもりでした。が、打込みが揃わず・・・・・。
にゃん子さんなら、激論を頂戴した記念にと言えば、苦笑いしながら貰ってくれるかもしれない。

でも、「にゃん子です」と出てこられても、
それが、あのちょっとお行儀の悪いにゃん子さんかどうか・・・・知るすべがない。
もう、どこか遠くへ行ってしまったような気がする。

使用組織;The best of Weaver's TWILL THRILLS P36 「the earl'canvas」
 綜絖枚数;8枚+2枚(ミミ) ペダル;8本
使用糸;国産梳毛糸 2/20
初回仕上りサイズ;156×43cm ボーダー5cm フサ10cm
使用筬;50本/10cm 2本入れ 
2回目仕上りサイズ;178×49cm ボーダー5cm フサ15cm
使用筬;45本/10cm 2本入れ 
 

2013年4月16日火曜日

終記/カウンターマーチでパラレル

昨日、やっと前項の返信が終了したことをお知らせするために投稿として公開です。


さて、これ以上の混乱は避けたいと思い、4月6日にトピックの終了を告げしました。

にゃん子さんが、豊富な知識と自分の織機を御披露しにいらしたのなら、それほど気にすることではない。それはそれでいい。「楽しい手織りへの気持ち」をこわすようなことはしたくない。

関係者なら、責任を背負っての発信になるので、こちらも真剣に誠意をこめて、質問したり、意見交換ができる.


しかし、自分が始めたテーマなのに、途中で投げ出したことにならないか・・・・・? 考えていました。
読んでいる方々のことはどのように考えたらよいのでしょうか?

内容をよく読み返すと、にゃん子さんと称する方は、織機の構造に詳しい学術タイプ。私は、様々なことから誰なら使いやすいか、何が織りやすいかを考えるいわば実学タイプです。
にゃん子さんは、ジャックルームから勉強を始めたらしく、ご本人は気づいていないのかアメリカ的な考え方。2大雑誌を定期購読しているようで新しいことが中心。私はろくろ機から始め、今は北欧機ですから伝統的な織が基本。少しづつ買った書籍が頼りです。

突然の登場で、話がかみ合うはずがありません。

いただいたコメントは、織機の基本を除くと、特定の織機の商品説明、メーカーポリシーや使い方提案がほとんどでした。大変に残念なのですが、「投稿者の連絡先のヒントもない」「関係者ではなく素人」ということですから、信憑性には疑問が残ります。
文書の責任と権利はオーナーにあり、現時点ではそのままとします。

また、最後のコメントに「このブログを読んでいるであろう一人仕事の方々・・」とあります。
私が、読者を呼びかけたのは話題の行き違いを避け相互の理解を深めるためです。
このブログは、私が「一人仕事」なのであって、「一人仕事の方々」等、対象者を限定して記述、構成はしていない。その予定もない。ということを申し添えます。


結局、にゃん子さんの「正しい情報をご提供できれば」という言葉に押され、「返信コメント」は書きあげました。まだまだ説明不足の点はあります。

あとは、読まれる方の冷静な判断に委ねたいと思います。


「カウンターマーチでパラレル」  2113/4/2 
コメント計32件

2013年4月2日火曜日

カウンターマーチでパラレル式

素人なりに織機のことを書いてみようかと下調べしていたら・・・・・・・・聞いたことのない織機に出会いました。パラレルカウンターマーチ。

カウンターマーチは、北欧をメインに欧州で古くから使われていた織機のスタイルで、ホリゾンタル(水平式)とバーチカル(垂直式)の2種類のはず。でも、パラレルカウンターマーチ??・・・ホントは3種類だったけ・・・・?

この織機のホームページを見ると、伝統的なカウンターマーチの特徴である天秤はありません。カウンターマーチと同じなのは、綜絖1枚に付き2本の招木(ラム)がペダルと綜絖の間にあること。
「上招木と下招木に綜絖をつなげ、上下に開口させる」というシステムから天秤式(?)と表示しているケースもあります。2本の招木が平行(パラレル)に動くため、パラレルカウンターマーチ。
つまり、このオランダの会社独自のシステムの名前でした。

ちなみに、招木(ラム)とは、綜絖(枠)の下に吊下げる棒で、どの位置のペダルを踏んでも綜絖を平行に安定して下げる役目をします。ペダルの本数が増えると必須で日本の機でもついている場合があります。

北欧織機の上部にあるカウンターマーチ(水平天秤)

大切なのは、「織りたいものが、具合い良く織れる。」ということだと思います。
ですから、ここから先は凝り性の余談。一般的な織機の仕様と見比べると・・・・。
特定メーカーの商品についてはできるだけ控えようと思うのですが、カウンターマーチ(天秤式)という一般的な名前なのに何か違う・・・と戸惑ったのでメモ。


北欧とこの独自システムの相違点は、
両方とも招木が2本あり、綜絖は上下に開口する。
伝統的な北欧のカウンターマーチは、実際に天秤がある。綜絖とペダルを天秤(中心に支点のある板)にコードで吊り下げてバランスをとりながら開閉する。
独自システムのパラレルカウンターマーチは、2本の招木(ラム)で開口する。天秤はなく、綜絖は織機内部に張られたコードに取り付ける。(つまり、吊り下げない)。

天秤、プーリー、ろくろ、ジャッキ、スプリング・・・・カウンターマーチを天秤式と訳したように、従来どおりに「綜絖を上げ下げする装置(しかけ)」で織機を区別して呼ぶ場合はどのような表現になるのでしょう?
招木が綜絖を上下させるのは不思議。ペダルを踏むと織機内部の6か所のローラーを巡っているコードが引っぱられ、綜絖と招木が動く。ですから「ローラー式」?

名前は北欧風ですが、本体(躯体)の仕様や使い勝手は北欧のカウンターマーチより北米生まれのジャックルームに近いようです。
ペダルを踏むと下招木が下がり、上招木と綜絖が上がるという説明ですので、タイアップはジャックルームと同じ。(もちろん逆もできるとは思います。が、北欧やろくろ機は踏むと下がる綜絖/上招木を基本にタイアップを読み結ぶ。)

バックtoフロントでの機がけを考えてみると、ポリエステル綜絖で上下バーの北欧仕様ですが、簡単にはずしたり上げたりはできそうにないので仮筬を使う北欧のやり方はたぶん無理。
織機上部に粗筬が取り付けられているので、ジャックユーザーが得意のオバーキャッスルがメーカーお勧めのやり方のようです。仮筬、粗筬を使わないフロントtoバックの愛好者は、綜絖周辺は完全オリジナルの仕様ですから負担の度合いなど事前によく相談を。
なぜか筬柄にシャトルランがあるのもジャックと同じ。

ジャックルームユーザーまたはユーザーになる人を対象とした8枚もしくは12枚綜絖が標準装備のハイエンド機種という印象です。(より複雑な織をしたいというニーズに対応した買い上がり機種という言葉のほうが適切でしょうか?)アメリカンスタイルの8~12枚綜絖をメインに織りたい人は検討すべき機種か。筬柄中央にハンドルがついていています。

北欧のカウンターマーチを使い慣れている方は、名前とコンパクトという理由で購入を決定する前に、使い勝手、綿麻の細番手やラグを織る時のテンションなど確認したほうがよさそうです。
日本では北欧手織りのファンが多く、カウンターマーチの織機が使われているなんて、海外からは想像できるはずもなく・・・・・つまり、ジャックユーザーにはわかりやすい商品だと思います。

よく話題になるペダルの重さは・・・・・・一般的には、綜絖を上げ下げする装置(しかけ)と関係すると言われています。感じ方には個人差がありますのでコメントはできません。

新システムの道具ですから、購入後の調整や織始めてからの相談などのアフターフォローはポイントですね。最近、輸入織機全般に感じていることですが・・・・・。


で、多綜絖のサンプルが織りやすい織機を探している北欧の大型織機のユーザーは、どうするつもりか・・・・ですか?
どう考えても・・・・・・あまりに贅沢。