2012年9月26日水曜日

平織#4 ログキャビン試織

書籍「Leaning to weave」の「Lesson 6」は、平織。平織の密度変化や太さの違う糸を織るなどの課題が6つあります。

この中から、log cabin(ログキャビン)の色の組合わせのサンプルを作ってみることにしました。
「3インチ程度の織り幅で、3タイプの組合わせを織りなさい」という課題です。

①ハイコントラスト (例;黒と白)⇒紺と白で試します。
②中程度のコントラスト(例;黒とライトグレイ)⇒紺とライトブルー
③微妙なコントラスト(例;黒とダークグレイ )⇒紺とグリーン



同系色を選んだので、失敗はありませんが、面白みもありません。

①は、チラチラして目が痛くなりそう。





平織で試しておきたい糸がありましたので、使用しました。

10/2 綿 シルケット加工糸
絹のような光沢があり、高級感があります。
手織り糸の店では、販売しているケースが多いようです。染めた糸もあり人気商品のようです。
撚りがZ撚りです。織糸は、S撚りという話を聞いたことがありますが、真偽は不明です。


結局、次の5行になりました。 密度は、100本/10cm です。
⑤左下 ④左上(打込みが増えている部分)

写真;経糸は右、緯糸は上から順番に

③10/2 綿 シルケット加工 紺 + 22/2 コットリン グリーン
②10/2 綿 シルケット加工 紺 + 10/2 綿 シルケット加工 ライトブルー 
①10/2 綿 シルケット加工 紺 + 10/2 綿 シルケット加工 白
④10/2 綿 シルケット加工 ライトブルー + 10/2 綿 シルケット加工 白
⑤10/2 綿 シルケット加工 ライトブルー + 10/2 綿 未晒  


滑りが良いので、機がけは、やりやすいのかもしれませんが、結び目がゆるみやすい。
経糸を強く張ると、滑りの良さも関係して、打込んでもヨコ糸がペダルを踏みかえるときに戻ってきて織ムラになりやすいようです。
滑りが良いので、本来織り込まれていくはずの微妙なテンションムラが出てきて、織際が直線にならない場合があります。

風合い、織り易さ、共に⑤が良かったようです。

絹を織る織機なら、問題なく織れるのかもしれません。

2012年9月21日金曜日

経糸があまったので

平織のローズパス入りのランチョンマットの経糸があまりました。

ローズパスのボーダーを思いつくままに入れて・・・・・

ぬいしろ になる両端の約1cmの経糸は、切って・・・・

緯糸は中央で引き返して、少し幅が狭くなるようにして、左右2枚に分けて織り進み・・・

こんな形に織りあがりました。

機ロス分の経糸を撚って、ヒモも2本できました。

底とワキを縫い合わせ・・・
クチの部分を折り返して、縫い・・・
ヒモを通して・・・・・



 
できあがり!


2012年9月18日火曜日

平織#3 ローズパスのランチョンマット

ランチョンマットも、入門者が最初に織る作品のようです。

私の場合、「織機に経糸を準備すること」が和機式とのミックスで自己流でした。「北欧機でのやり方」を練習するため、織り幅の広いハンドタオルから始めました。


初めてのランチョンマットは、織り幅40cm。コットリン22/2と28/2(廃番)、綿糸6/2使用。

両端には、組織「ローズパス」を入れることにしました。
サンプル織
ローズパス=バラの小道 A Handweaver's Pattern Book  P.15より Swedish Rose Path  IVの変化

全面の織り柄にするよりも、ストライプで使うほうが「Path(小道)」のイメージがして、好みです。


柄と色使いのサンプル織をしました。
目立つ色や太い糸を使うと、チロリアンテープを貼り付けたみたいになるので、バランスがむつかしい。
濃い色は、シミが目だたなくて良いかと思いましたが、何だか重たい。


ダイニングの出窓のプリントカーテンとコーディネートして食卓に使う色彩はやっぱり明るい色でした。


2012年9月14日金曜日

平織#2 綿10/2のハンドタオル織上り



気温は盛夏。クリスマスには程遠い気分ですが、何とか織りあがりました。

クリスマス色のハンドタオル。3枚。幅53cm×長さ2.8m(サンプル織り込み)

 
 
 
ハンドタオルの両端のレッドとグリーンの織り柄のボーダーは、「順通しの綾」ではなく「山道通し」にしてモミの木風(?)の柄にしてみました。
 
2枚目からは、緯糸は20分ほど沸騰させた糸を使いました。ほんの気持ちですが、伸びが少なくなり織りやすくなったような気がします。気のせいかもしれません。
 
テンプル(伸子)を使用しているので、織り幅が不安定になることはありませんが、もう少し耳がきれいに仕上がるとよいのですが・・・・まだまだ練習ですねぇ
 
 
 
 



2012年9月11日火曜日

A Hand Weaver's Pattern Bookを読み解く

タイトル負けしそうなのですが、「綺麗な本。素敵な本・・・」という紹介文は苦手なので、硬いタイトルにしてみました。
 
「A Handweaver's Pattern Book 」 アメリカの本です。Marguerite Porter Davison著

4枚綜絖の柄のみで、綜絖通し順、タイアップ、踏み順と織の写真が全て白黒で、掲載されています。
綜絖通しとタイアップなどの基本知識があかれば、読まなくても十分利用できる1冊です。

それぞれの章の初めに、由来や特徴などが書いてあります。

綾織の通し順
バーズアイ、ローズパス
綾織、綾織の変化
エムズアンドオーズ
スウェディシュレース
モンクスベルト
オーバーショット
サマー&ウインターなど よく知られている柄がグループ別になっています。

同じ綜絖通しでペダルの踏み順を変えると出来る何通りもの柄写真が掲載されています。

織りあがった白黒の写真に目が行きますが、柄の特徴ではなく、綜絖通し順(threadling ; スレッドリング)の特徴を基本にして組織は区別されているようです。これに、柄の大きさや地組織(tabby ; タビー)の有無などを考慮して分類されています。

日本では、名前のついているのは、順通しと山道通しぐらい?(←私の勉強不足かもしれません)
白黒格子の織組織図を基本に考えがちで、織りあがってから組織に関係なく昼夜柄とか呼ぶ場合もあるようです。あまり、組織や通し順にはこだわらない民族なのかもしれません。


この本の独自の特徴かもしれませんが、織上がりの組織の特徴の説明はあまりなく、このグループの通し順は他のグループのに似ているとか、通し順を2倍にしたとか、欧州の柄では左右が1本ずつ増える、などという説明があまりに多いのに驚かされます。

そういえば、ネットなどの海外の手織りの話では、オーバーショットの通し順を使用したとか、サマー&ウインターの通し順は手織り経験者なら知っているなど・・・通し順についてはよく目にしますね。

一見同じに見える織上りでも、「通し順の特徴が異なれば、柄は異なる」 

どうやら、織上りの組織よりも「綜絖の通し順」をメインに考えるようです。そのあとペダル。基本のタイアップは日本と同じ。

これに慣れると、途中に綾をはさんだり、端に柄を変えたりなど柄の変化や配置を考えやすいようです。この本の後半に掲載されている大柄や額縁柄の構成のしかたも理解しやすくなる気がします。



A Handweaver's Pattern Book からのサンプル織
初版が68年前の1944年5月。この夏、終戦から67年ですから、ちょうどその頃の出版。いまだに市販されているのは、驚きです。

著者 Marguerite Porter Davisonは、1887年生まれ1953年没。巻頭に「この本を父に贈る」とあります。アメリカの開拓時代の匂いがするのも、気のせいではないようです。

開拓時代のアメリカでは、幌馬車に解体した織機を積んで、一年に一度巡ってくる織物職人さんがいたそうです。女主人から、その家の1年分のリネンの注文を受け、離れの建物で織機を組立て、寝泊まりして注文分を織り上げて、次の家へと移っていったそうです。

ページをめくっていると、その当時、注文を受けるのに使った綴り見本も元資料になっているような気もします。凝り性の女主人なら、キッチン用、バス用、来客用と踏み順を変えて柄を変えるようにとオーダーしたかもしれませんね。








2012年9月7日金曜日

平織#2 綿10/2のハンドタオル

残り糸にちょうど2色あったので、クリスマスのハンドタオルにすることにしました。
格子だけでは、市販品みたいなので、綾織の変化のボーダーを入れることにしました。

 
 
縦密度は、100本/10cm。グランドは、綿10/2 生成り。本当は、精練をして使うのだと思います。

精練に使う薬品は、「苛性ソーダ」。
購入時に印が必要な劇物に、私のような素人は手を出さない方が良いと思われます。
一晩水につけ、熱湯につけてみました。20-30分煮たほうが良かったかもと思いながら、ひとまずこれで織って使ってみることにしました。

何ともよく伸びる。ゴム糸とは言いませんが、イメージは近い。やっぱり精練しないと無理?

織始めは、経糸を結びつけた時の若干のテンションムラが出ているようです。前回のコットリンより微妙な力加減が正直に表れるようです。

これだけ伸び縮みすると、緯糸もどの程度ゆるみを入れてよいのか見当がつかず、ちょっとの引き加減でも違いがでて、幅が安定しない感じ・・・・・何とも織りにくい。

何か手軽で安全な処理加工方法が見つかれば、また使うのですが・・・・
とりあえず、次回は煮沸してみますか


2012年9月2日日曜日

平織#1 コットリンのハンドタオル織上り


織りあがりました。幅55cm×長さ270cm(サンプル込み)

途中、右端の経糸がゆるみましたが、織り進むとおさまりました。ビーミング(経糸の巻取)時の引き加減が安定しなかったのが原因のようです。

筬かまちの上に見える青の2本は、1枚目のタオルの端のヨコストライプ部。綾で織りだしています。平織と綾織を学ぶための最初の作品としてよく取り上げられているタイプです。

手前の2枚は、平織のチェック。同じ大きさの格子になる=同じ密度に打込む を練習しました。


今までは、「チェック」は、避けていたような気がします。

緯糸の打込み(密度)が安定しているか?
ビーミングは上手か?
整経は上手か?

チェックを織れば、すべてわかってしまいますからね。