2014年12月19日金曜日

洋書;COLOR-AND-WEAVE DESIGN

50色もある英国のウール糸見本が届くと、色と色を組合わせて織ってみたくなります。

COLOR~AND~WEAVE DESIGN A PRACTICAL REFERENCE BOOK
著;ANN SUTTON 1984年

この本の著者 Ann Suttonの作品は、アルバート美術館におさめれれていて、BBCテレビの番組にもかかわったと紹介されてます。
英国ではよく知られているテキスタイルデザイナーのようです。タータンの美と歴史についての著作にも参加しています。

タータンチェックのような大柄から地紋のようなカラーウィーブまで・・・・格子のウールの布地といえば、英国 となるのでしょう。


著者は、「Color and Weaveという言葉から、色(カラー)と織(ウィーブ)の両方が使われているすべての布地について、論じることはできる。しかし、カラー&ウィーブという言葉は、テキスタイルデザイナーの分野では、すでに特定の意味がある。」と書いています。

カラー&ウィーブは、特定の技法を示す言葉。
平織や綾織など基本的な組織で、濃色と淡色の糸を経糸と緯糸に規則的に配列して組み合わせで柄が出てくる技法。よく知られているのは、千鳥格子や網代格子(あじろ織)。
カラー&ウィーブで織柄の名前があるのは少ないようです。自分が発見したかのように変な名前を付ける方がいないことを願うばかり。この本の表紙の布もすてきですが、織柄の名前はありません。

さて、この本では、カラー&ウィーブを組織図で描く方法、オリジナルのデザインを作る方法などが丁寧に説明されています。そして、シェパードチェック、グレンチェック、プリンスオブウェールズなど、伝統的な布地についても簡単な説明。テキスタイルデザイナーである著者の話は、目付、糸の太さ、組織、色の配列本数の違いなど具体的で、文化や歴史からの見かたとは一味違います。

そして、この本の大半を占める512点の実際に織られた実物大カラーのパターン写真。
1本づつ規則的に順番に増やしたマス見本です。平織と綾織があります。

コンピューターソフトが発達したので、誰でもパターンを作ったり変更したりできるようになりました。もっと多くのパターンが簡単に作れるのですからこの本のパターン写真の価値は失われたようにも思えます。

でも、著者はこのサンプルの中から選び、色や素材を変化させて、すてきな布地を織りあげています。
的確に選び出せるセンス・・・・・すぐれたデザイナートと凡人との違いなのだろうとつくづく感じます。

1 件のコメント:

  1. junkoさん こんにちは

    カラー&ウィーブは欧米では、よく知られている基本的な技法ですので、LD・・・の部分はこの本に載っている写真見本の簡単な説明のつもりでした。
    しかし、この本に載っている織りかたを公開したと誤解を招く恐れがあるようですので、本文から削除しました。

    同じような布を織りたいと思うのでしたら、やはりこの本を購入して織るのがよいと思います。

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