2014年12月16日火曜日

Color and Weave と色糸効果

色糸効果の課題として、千鳥格子を織っているのを見かけました。
「百聞は一見に如かず」といいますが、写真で見ただけでは、人によって解釈がいろいろになる場合もありえる・・・・・。さてさて、目的が制作中の作品の紹介ならば、技法の説明だと思ってはいけない。よく見れば、濃色は数色使い。うっかり、海外の手織の考え方を持ち出してはいけない。


Color and Weave や Color and Weave effect と書いてあると、色糸効果 と訳したくなります。色糸効果は聞きなれた言葉なので使いたくなる・・・・・。でも、sinking shedを下口開口と訳して混乱した例もあるので要注意。
以前から疑問に思っていたのですが、Color and Weaveと色糸効果・・・どうやらこれは、別物。


私が手織りを習った時、「色糸効果」とは、たとえば、経糸に黄色、緯糸に緑色を使うと、黄緑色に見える・・・確かそんな技法だったように思います。つまり、混色効果。

違う色の原毛を混ぜ合わせて糸にするのと区別して、違う色の糸を縦緯にして織るのを「色糸効果」と言ったように思います。

もう、30年以上も前の話ですから、記憶違いかもしれません。

「緯糸に違う色を引き揃えて使うと、混ざった色に見える。」も、色糸効果とする場合もあるようです。

当時の課題で、縦糸と緯糸に8色程を使って平織のサンプルを織ったはずですが見あたらず・・・箱の底から出てきたのは、3本1本の変則の平織のサンプルでした。
当時から、色彩にはよほど興味があったらしい・・・・。 


さて、Color and Weave。カタカナのカラーアンドウィーブという言葉で習ったり、見かけたりした覚えはありません。

英国のテキスタイルデザイナーの本によると、 
「Color and Weaveという言葉から、色(カラー)と織(ウィーブ)の両方が使われているすべての布地について、論じることはできる。しかし、カラー&ウィーブという言葉は、テキスタイルデザイナーの分野では、すでに特定の意味がある。」

平織や綾織など基本的な組織を使い、濃色と淡色の糸を経糸と緯糸に規則的に配列して組み合わせで柄が出てくる技法と書かれています。

つまり、千鳥格子やログキャビン(あじろ織)など。これ以外に知られている柄は少なく、チェック(格子)になってしまうようです。


「千鳥格子」という呼び方には、格子を織るときのように、経糸は色糸を並べている という理屈が感じられますが、「あじろ織」というと、まるで織り方で柄を出しているような呼び方です。

日本では、千鳥格子は千鳥格子。あじろ織はあじろ織。組織や技法を理論つけて分類したり、名前を付ける時に考慮するのは、苦手のようですから、カラーアンドウィーブという分類はないのかもしれません。
それで、写真のダイヤ柄のような細かな地紋の柄などはあまり見かけないのでしょうか・・・・ちょっと残念。

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