2014年6月17日火曜日

アメリカの手織の基本がわかる3冊

英語なら何とかわかるだろうと少しずつ買い貯めた・・というより、貯まってしまった本の山。買っても買っても内容が理解できなかったのは、英語力の不足だけではなく、考え方の違いがわかっていなかったようです。ということで・・・

これさえわかれば、最近のアメリカの手織の本も理解しやすくなるはず。
3冊とも、かなり以前に出版された洋書ですが、和訳は出ていない?ようです。ご存知の方は教えてください。

『A HANDWEAVER'S PATTERN BOOK』 Marguerite Porter Davison 1944

気づいたら手元にあり。日本に最初に上陸した手織りの本ではないかとさえ思います。最近は、カラー印刷でわかりやすいパターン集がいろいろありますが、いまだに手織教室で販売されるなど、お使いの方も多いようです。
平織、綾織から始まり、M's&O's、ハニコムなど、国内でもよく知られた組織がのっているためか、「いろいろな組織が英語名で書いてあるある本」と思いがちです。よく見れば後半は、アメリカの代表的な手織のオーバーショットのパターンばかり。開拓時代の手織が家事だった頃を感じることができるような気がします。

古いアメリカ式のタイアップなので、そのままろくろ機で使えて裏織にならないことが、ロングセラーの理由の一つかもしれません。


『Learning to Weave』 Deborah Chandler 1994 Revised

「手織の基本とやり方は知っているので、買う必要はない。」と思いながら・・・・15年ほど前に買いました。今思えば、無知で、身の程知らずで、お恥ずかしい限り。
使用している織機はジャッキ式(ジャックルーム)。機掛けの仕方、タイアップの○印、ダイレクトタイアップ、ブロンソンレースとサマー&ウインターとオーバーショット、ブロック柄やプロフィールドラフトの説明があり・・・・アメリカの手織りの基本となる初歩の初歩を実技を通して学べる本。

日本の手織の最近のやり方はこの部分を取り入れたのでは・・・?と感じる箇所もあります。
織機、組織、考え方など、日本や西欧の手織りとアメリカの「違い」に気がつきます。


そして、THE SHUTTLE-CRAFT BOOK of American Hand-Weaving』 Mary Meigs Atwater 1951(たぶん)

歴史的なパターンが豊富に載っていますが、この本の前文にもあるように、アメリカの手織が独自の文化になったという考えをベースに書かれています。
当時の手織の状況、やり方、どこで織られていたか、どこの古い資料から見つかったか等々・・・。基礎からアメリカの特徴的な組織やパターンなど話題は幅広い。説明書というより手織に関連する様々なことが書き残されています。現在のアメリカの手織りに少なからぬ影響を与えた本と言えそうです。


スウェーデン語ができれば、すんなりとスウェーデンの織を学ぶことができたのでしょうが、できなかったので、まずは、英語の書籍でアメリカの手織を学ぶということになり、おもしろいめぐり合わせになりました。本棚には、よくわからないままになっている本が、もう少し・・・あります。

0 件のコメント:

コメントを投稿