2014年8月8日金曜日

糸色はマンセルかオストワルトか

あまりに暑いので、冷房の効いた部屋でぼんやりしていると、色についても思い出すことが多い。

確か中学校の美術の授業でしたから、色の常識程度の話だったかもしれません。が、純色(混じりけのない色)では、黄色は最も明るく、青や紫は暗いと知り・・・なるほどと思った記憶があります。

たぶん、マンセル・システムかPCCS(日本色研配色体系)だったのだろうと思います。
先日のアメリカの色彩の本にも、絵を描くには、まずは明暗が大切とありましたが、マンセル自身も画家だったそうです。日本人も明暗の墨画を愛で、墨の色に色彩を感じたりしています。

ですから、この色相の次に明暗を軸とするのは、日本人にはなじみやすいためか、教材として使われ、絵画やポスター、標識などの配色を考えたり分析したりするのに一般的に使われているように思えます。


さて当時の記憶で、名前だけ覚えていたオストワルト・システム。あまり日本では使われていない気がします。

改めて、『書籍;カラーコーディネーター入門 色彩』から「オストワルトシステム」の項を読んでみると、このシステムは、色相のつぎに、色を白と黒の含有量でとらえます。言いかえれば、どの程度白や黒が混ざっている「くすんだ色/鈍い色」か?「明るくきれいに感じる色」でも、どの程度の白や微量の黒が混ざっているか?・・・と見極めることになります。おもしろいことに、スウェーデン工業規格(SIS)も、基本はこれと同じ。

私たちが「薄い黄色」と感じる色は、オスワルト・システムに慣れている方やスウエーデンの人たちならば「白が多く混ざった黄色」と感じるのではないだろうか?と思ってみたりします。そう言えば、スウエーデンの織り糸の白は、純白から生成りまで、色数も豊富で微妙です。

明るくきれいな色が揃っている国産糸。でも北欧の糸とは何か違う・・・・・同じ会社の染料を使って同じやり方で染めても違うのは、「水と空気が違うから」という説明を聞いたことがあります。

色の「みかた と 見えかた」の違いでしょうか。水と空気の違いは「文化の違い」ということになるのかもしれませんね。

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