2013年11月5日火曜日

オーバーショットとフレーム

オーバーショットは、楽しい。4枚綜絖でこんなにいろいろな柄ができるのは、たぶん、オーバーショットだけ。その理由は、時間をかけて読むとして。
アメリカの織物の入門書や手織りのやり方を書いた本では、必ず最後に登場する織り方。北欧ならドレル。日本は絣ですか?・・・・その国その国でよく知られていて、愛されていて、初心者の最終にふさわしい織り方に間違いないようです。大柄で複雑な柄を織りたいからと苦労して多綜絖にするなんて・・・・と感じさせてくれる織り方です。

たくさんの柄にさまざまな名前がついていますが、柄よりも魅力を感じるのは、フレーム・・・・私は、額縁と呼んでいます。あの油絵などを壁に飾るときに使う額縁。絵の周囲を飾る額縁。オーバーショット以外の織でも付けられますが、マフラーやショールなら、柄の変化は両端に付ければ充分に効果的。四辺の柄を変えるなら、平らに拡げて使うものに付けたい。

A HAND WEAVER'S PATTERN BOOKの巻末に近い章では、大きな柄が増え、額縁を付けたパターンが載っています。ベットスプレット(カバー)に使われた柄ではないかと思います。そういえば、パッチワークやキルトのベットスプレッドも額縁があります。
ボストン、フィラデルフィア、ニューファンドランド・・・移住したのは寒い場所が多い。日本では、ベットカバーとも呼んでいますが、寒ければ外さずに布団のようにかけたままでベットにもぐりこむこともあるようです。日本の東北の刺し子でウールを大切に縫いこんでいるのを見てふと思いました・・・・たぶんウールを織り入れたベットスプレットは、どの家庭でも必需品だったろうと。

とすれば、オーバーショットで大きな柄を織るときには、額縁を付けたくなります。ベットカバー、ひざ掛け、テーブルセンターなど、周囲を違う織り方で囲むと本格的な印象に仕上がりそうです。

中央の柄を先に決めてから、額縁の組織を考える・・・タイアップは決まっていて、綜絖通しかペダルの踏み順には制約があるわけですから、綜絖通し+タイアップ+踏み順+組織図 とにらめっこをして、バランスの良さそうな場所を選びます。選び方で柄の印象は大きく違ってきそうです。

組織図は、本に書いてある組織を織る場合はもちろんですが、大柄が増えてきたので、レピートの入り方と経糸の本数計算、そしてアレンジをする場合の必需品。オリジナル柄の作成や生地から組織を書きおこすなどのレベルに達するのは、まだまだ先・・・行きつかないかもしれませんね。

織り地の技法はサマー&ウインター。
使用組織は、A HANDWEAVER’S PATTERN BOOKから

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