2013年11月12日火曜日

オーバーショットの仕掛り

あれから1年余。やっとオーバーショットまでたどり着きました。
机に向かって、書籍をよく読んでから取り掛かる場合もあるのですが、綜絖を通しながら考えることにします。サンプル程度の大きさは何回か織った事があるので、大きめを計画です。

柄も大柄。1レピートが124本。織り幅は100cm。総本数1010本。総長は8m。
巻取りは、糸切れもなく終了しました。織ってみて問題がなければ、機がけの基礎編は終了にします。

柄の入れ方を間違えると綜絖通しは、最初からのやり直しになるので、組織図を書き起こして綿密に確認。フレームのレピートと本体のレピート数・・・・計算間違いをしないように、と。

さて、綜絖を通しながら、
オーバーショットは綾織というお考えの先生もいらっしゃるようです。
この柄の綜絖の通し順にはM&Wツイル、タイアップには綾の遺伝子が残っているようです。本の説明からも、綾織の1種というより、ご先祖様は綾織 という感じです。

分類に興味のある方も多いようですが、織は三原組織の基本、変化、発展に大別しておけば良さそうです。専門的にデザインやモノ創りをするのなら分類(正確には分類よりも分解)からアレンジやモディファイを学ぶ場合もあると思いますが、方向を間違えると何も生まれない。手織を楽しむなら、タビーという経緯が均等な平織の地組織に柄という見かたから始めたほうがわかりやすそうです。
 
 
経糸は綿糸の生成。柄糸はウール。柄糸はウールのインディゴのライトカラー。
当初、米国で織られていたのは白と紺の織物がほとんどだったと言われています。地糸は綿か麻の生成か白。柄糸は紺。たぶんジーンズと同じインディゴ色。
復刻版を目標にするのなら、ごつごつとしたウールで、ずしりと作るのでしょうが、クラフトマンの仕事は苦手です。気配は感じさせながら、しなやかで繊細な印象を狙います。


織出し見本はローズ系のレンガ色・・・少しクラシックな匂いの色彩で捨てがたいのですが、糸量が足りません。





実際にオーバーショットを織るには・・・ですか?ここまで読めば既におわかりかと思いますので、要点のみ。
1.経糸は、平織となる地の経糸です。緯糸と同じ細糸を使用します。
2.緯糸は、太い柄糸と経糸と同じ細い地糸の2種類。それぞれシャトルを用意します。
3.左足は、左側の2本の平開口のペダル。右足は、右側の4本の綾開口のペダルを担当します。常に、左足で踏んだ時は細糸。右足で踏んだ時は柄の太糸。
4.組織図の踏み順には、柄糸しか書いていない場合がありますが、柄糸を1本織るごとに左足で平開口のペダルを踏み、細糸で平織を1本織りいれます。平開口の2本のペダルは、柄糸を織り入れながら、交互に踏めば平織になります。つまり、地組織が織れます。
5.「平開口のペダルを交互に」を間違えないように、例えば、左を踏んだ時はシャトルは→、右は←とペダルとシャトルを投げる方向を関連付けるやり方もあります。でも、必ず目で確かめて。
※平開口のペダルを2本とも右端にしたり、両端に1本づつのタイアップにしても良い。各人のお好みで。

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