2012年10月2日火曜日

カウンターマーチ(天秤式)織機のタイアップのマニュアル本


先日のログキャビンの試織は、経糸の配列の都合で6枚綜絖にしました。いいかげんに2枚追加したら、全部の綜絖の位置が8cmもさがり、あわてました。原因は、綜絖とペダルの重さの関係でした。

使ったことはないのですが、タイアップの簡単さという点では、1900年代にアメリカで卓上の趣味用の織機から発達したと言われるジャックルームの方が気軽に楽しめるような気がします。細番手、高密度など苦手な織もあるようです。

さて、カウンターマーチを購入した時の説明書よりも、もう少し詳しい書籍はないかと探してみました。納得できたのは洋書。あげく海外から取り寄せるしか手に入らない本!


「THE BIG BOOK OF WEAVIHG」  LAILA LUNDELL著 

8月29日のブログでも紹介しました。北欧の織機と手織りの入門書としては、比較的入手しやすい本です。カウンターマーチの詳しい説明を期待したいのですが・・・

織機や織り方などの基本は入門者向けにカウンターバランス式を用いて説明しています。カウンターマーチについては、構造とタイアップとそのポイントについて4ページ半の説明があります。自分でタイアップをかえたり調整しようとすると、もう少し実践的な手順や説明が欲しいような気がします。


「ウィービング・ノート」 岸田幸吉著  新技法シリーズ 美術出版社

水平式の構造とタイアップのやり方について、わかりやすいイラスト入りで2ページの説明があります。綜絖の重さととペダルの重さが関係することやタイアップの確認の仕方が書いてあります。
タイアップは、従来のルームコードを使ってのやり方です。現在は、改訂版になっているかもしれません。



基本的な織機の準備や仕組みはわかっている人向けに、カウンターマーチのタイアップに絞って実際に即した具体的な説明書を、と思うとこの本です。


「Tying Up The Countermarch Loom」 Joanne Hall著

海外では、説明書のない中古の織機を購入した場合などに役立っているようです。
スウェーデンの床置き型手織り機の水平天秤式と垂直天秤式の基本的な構造の説明から始まり、使用する用具類、綜絖の準備、適した位置にセットする方法が具体的にかかれています。システムコードについても、それぞれの長さや通し方とつるし方、ピンの使い方もイラスト入りでわかりやすく、丁寧に書かれています。

さて、説明書通りにコードもつなぎ終わり、一番気になることは、これで良いのかという事。ロックピンを外してバランスをみて、ペダルを踏んでみて・・・チェックすべき点は?直し方は?という疑問に答えてくれます。
全部の綜絖が沈んだ時、1枚だけが沈んでしまった時、許容範囲、アンバランスなタイアップのケースの対処方法などが載っています。

Warp Sett Chart(経糸の番手と標準密度の表) と Sleying Reeds(筬密度の表)もついています。

34ページの小冊子ですが、自分で織機を確実に調整して、頭を織物に集中させたい方にはお勧めです。図も豊富に入っていますが、やはり読まないと詳細は伝わってこないようです。

和訳でほしい1冊と思いますが、先生に直接教えてもらうのが一番確実、近道です・・・よね。


 Glimara-USAへ直接注文になります。

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