2013年7月12日金曜日

洋書;LACE AND LACEY WEAVES

ハックレース、スウェディッシュレース。海外の織のレースの名前はよく耳にします。いろいろな織り方について本棚にしまっていた本を開くことにしました。探せばもっとわかりやすく、詳しい本が販売されているような気がします。

「LACE AND LACY WEAVS」 MARY E. SNYDER編

初版は1960年。年代からも想像できるように、図版や写真は豊富ではありません。手元にあるのは1986年の再版本。

Bronson Lace・・・Monogram, Swedish Lace,  Barlaycorn, Diaper・・・ Camvas Weave・・・, Hack, Hackaback・・・ Mock Leno, Bronson Spot,Lacy Weave・・・・・・・, PICK UP LACE

技法の名前なのか、柄のことか・・・目次を見ただけではわかりません。聞いたことのあるレースの名前は全てあるようです。
織物の名前は、地域の慣習 として使われたり、呼ばれている場合が多いので、すっきりと分類できるはずもないのですが。


掲載されているレースの種類は豊富ですが、この本は解説書ではありません。学校でおこなわれたワークショップ形式の成果をまとめたものです。それぞれの組織の特徴や柄の作り方についての丁寧な説明はないので、作品/サンプルから解釈していくことになるかと思います。

前書きによると、10台の織機を用意し、毎月初めの月曜にディスカッションと質疑をおこない、学生がそれぞれにテーマに基づいて柄や糸使い、色を考え制作した サンプル/作品 の基礎データとが収録されています。
スカーフやケースメント用、8枚綜絖などのタイトルがついています。使用筬、密度、素材、色、番手や打込みの強さなどの注意点も書いてあります。柄数は、86点。白黒の写真は31点。織物学校のテキストとして使われている?ようにも思われます。

また、最近の一般的な手織りの織り方の本と異なり、綜絖通し、タイアップ、ペダル順が完成した組織図として掲載されてはいません。
綜絖通しは、基本単位となる「ユニット」で表示されており、お勧めの並べ方が紹介されています。ペダルは、図ではなく、文字で順番がかかれています。そのままでもよさそうでもあり、綜絖通しと同じように、組合わせて柄を考えるのもよさそうです。どの部分をどの程度繰り返すのか?レピートは?と考えることになると、それなりのデザイン力が求められそうです。

組織図(白黒の格子図)は・・・もちろんありません。自分で、書かれてある例を参考にユニットの並べ順を決め綜絖通しを書き、ペダル順を書き、タイアップを加えて、書き起こすことになります。


織レースの種類と豊富なサンプル/作品のデータは魅力的です。ワークショップで意見や経験を交換しながら学んだ提出レポートという印象もあり・・・楽しそうな様子がうかがえます。きっと、織りを学ぶ学校や大学では、よく見かける光景なのでしょう。

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