2013年7月9日火曜日

透ける織物の和名は?


「レース織り」 織の世界にいると、何でも最後に「〇〇織り」と付けたくなります。疑問に思うことも多いので慎重に。

米国の本では、「Lace Weave / レース・ウィーブ」。透間がある織り方のことだそうです。

「〇〇レース」と言う名前の織り方も多いので、直訳してレース織りで問題なし? でも、日本には絽や紗があり、日本でレースと言えばドレス地など繊細でゴージャスな印象。そして、基本は編み地。

市販されている一般的なレースはほとんどが「編物」。ブラウス地、ドレス地、カーテン・・・。

編み以外や手工芸まで拡げると、ケミカルレース、、エンブロイダリーレース。ボビンレース、クロシェットレース・・・・・。
レースの呼び方では、技法を先に記すので「レース織り」ではなく、「織レース」。


手織り入門者のための米書「Learning to Weave」では、「織機によるレース/Loom-Controlled Lace Weaves」をとりあげています。
空羽にしたり、結んだり、もじったり、緯糸を途中で引き返したりをしない織り方。つまり、平織の経糸や緯糸が飛び、その部分が寄って透間になる織り方。日本の模紗や擬紗はたぶん・・・・同じ組織かと・・・?

このタイプの組織を使っている織物は、
Swedish lace、Antwater-Bronson lace、mock leno、hack-a-buck、barleycorn、canvas weave

これらは、地綜絖と柄綜絖の関係などで異なり、本や先生により若干の解釈の違いがあるそうですが・・・・ええと、詳しくは、手織りの先生方にお任せすることにして。


海外に注文していた糸が届きました。
コットリンやマーセライズ加工の綿糸。同様の加工でも、日本のシルケット加工糸はシルク風。マーセライズ加工糸は刺繍糸やレース編糸のツヤに近い表情です。海外のHPなどでよく見かける細番手の綿糸の現物は、繊細なレースをイメージさせてくれます。この糸を使うのなら、確かに「レース・ウィーブ/レース織り」ですね。

日本の手織りの主役は着物ですが、海外はテーブルリネン。バリッとした麻のドレルも素敵。レースも魅力的。ですから、ドレルやレースの織り方や柄表現が豊富に考えられたのでしょう。

入門書のカリキュラムを早く終了して一人前になりたい気持ちもあるのですが・・・6タイプのレースを少なくとも1柄づつ織ってみたい。織りたい糸も届き始めました。秋までレースを織りましょう。



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