2012年2月22日水曜日

洋書;もう一度と思い直すことになった1冊 Learning to Weave

手織りはしなくても、ずっと気にかかっていました。 といって、お教室に通う気にはなれず...10年程前、東京青山の洋書店で、なんとなく買った1冊がこの本です。

Deborah Chandler著  Learning to Weave

改めて、手にとってみると、裏表紙の紹介文に 「本を読んで独学しようとしたができず、数名の先生から習ったのちに書いた本」とあります。
まあ、この程度の英語力でと思いつつ、読んでみることにしました。

最近わかったことなのですが、世界で4万冊以上売れているというのですから、手織り人は必読の書。日本上陸の海外織機メーカーさんに、和訳版の出版をお願いできるといいのですが

  全体の1/3ページほどが、道具、機がけの仕方3種類、織り始めの注意点、組織図の読み方書き方、タイアップなどで、なるほど入門書。
巻取りの仕方が3タイプ説明されていたりと、アイディアもいろいろ豊富に紹介されてます。素材や整経長が違えば、やり方もいろいろでいいんだと納得。


Lesson 6 以降 簡単な組織から順番に

平織と変化 綾織と変化 二重織り レース織り サマーアンドウインター オーバーショットの6種のみ
くずしや構成などのバリエーションで、組織が発展してしていくので、これだけでもかなりの分量です。
今までは、組織を数多く集めることばかりして、織るモノに結びついていなかったようです。
デザイナーなら、1日に何タイプも組織を書き起こすし、凝った組織も必要でしょうが、自分ひとりで作るならこの程度で充分。糸の種類や色でも変化しますから。

それぞれのLessonでは、その組織に適した糸使いや密度、効果的な配色の仕方、何を作るのに適しているかの説明があります。最後に、assignments(課題)があって、確認や理解を深めるようになっているのは何ともアメリカ的。


この組織は何に適しているかが分からないと使える布は織れない

今まで自信をもって組織を選べなかった理由は、組織の特性というか、向き不向きがあるということに気づかなかったから。組織の丈夫さなどよりも、平織や綾織の組織の変化ばかり気にしていたような気がします。


一番興味深かったのは、ブロック セオリー

ブロンソンズレース、サマー&ウインター、オーバーショットなどで、柄を配置・構成する方法。
オリジナルの大柄を作ることが、織物の魅力の一つようです。
ベットカバーやブランケット、カーテンでは、大柄やボーダー柄は効果的。
布の両端のみ柄を入れたり、額縁の構成にできたりすると手作りと納得できそうです。
だから、多綜絖の柄や織機が愛用されるのでしょう。

着尺を織ってきた日本の機と生活に使う布を織る西洋の機は、織りやすい素材も組織も違う。そして、考え方も違うということなのでしょう。


北欧の機は20番程度の綿麻が織りやすく、ニュージーランドの機は、ウールが織りやすかったりするのかもしれません。違いは糸綜絖か金綜絖かのようですが。。。
やっぱり、その織機が得意な布を選んで織りたい。

早く気付けばよかったと思う事ばかり。


家庭で使うリネン類やインテリアの布が手織りのベースにあるということ 
 
洋服を着て、ベットで寝て、ソファーでくつろぐ生活をしています。
洋書が手軽に手に入る時代にもなりました。
仕上がったものを、生活に取り入れて楽しみたいと思います。














2 件のコメント:

  1. この本は、アメリカで開発されたジャックルームを基本に書かれた本です。綾のサンプル織や二重織りは、ジャックルームの特性を生かした方法で説明されています。
    糸や色の選び方や基本の組織、ブロックセオリーは、他の織機でも十分参考になります。

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  2. 今頃このコメントを発見しました。
    ジャックルームを基本に書かれているならぜひ読みたいところですが、
    なんたって英語力がほぼ0(T.T)
    和訳の本があればいいのに・・・と、どの本を見てても思います。
    ベビーウルフの綜絖枠を買いたくてサイトへ行ってみてても、
    どうやって買えばいいのか分からない始末、けっこうしょんぼりしてます^^;

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