「仮筬がうまくいかなかった」と落葉松さんがおっしゃるので、仮筬通しをしている写真を掲載してみました。
仮筬のコツは、軽くテンションをかける(=糸を引っ張る)です。絡みそうな部分がなくなり、きちんと整列し、綾の順番も整います。
さて、私は、米国の「Learning to Warp your Loom 」で説明されているトラディショナルの方法の中から、 織機上で仮筬をするやり方を参考にしています。
手を動かしながら、このタイプの織機は、産業革命以前は道具というよりも立派な機械だったのでしょう・・とつくづく思いを馳せます。
その点、家庭用として発達したと言われるジャックルームなら、もう少し手軽にできる方法があるはずでは?と思いついたのが、まさにブラックホールの入口でした。
1.仮筬をすると、先にビーム(男巻)に巻いてから、綜絖通し→筬通し(後ろから前へ)となりますね。綜絖を左右に寄せて間を通して巻くと、全幅ができない。つまり、寄せた綜絖の分だけ巻ける幅は狭くなる。これは、おかしい。では、綜絖枠をはずす?
2.前から後ろのビーミング(筬通し→綜絖通し→結んでビームに巻く)なら、幅の問題は解決します。綜絖枠があるジャックには、適したやり方だと思います。
でも、このやり方は、モヘア、スラブ糸の場合は、糸に負担がかかりすぎるようですし、ネットには、巻取り時に経糸切れが多いと書いている人もいます。
3.ジャックでは、粗筬が標準装備されている場合もよくあり、粗筬を置くための部品も織機についてたりするらしい・・・綾返しの手間もなく、一番ジャックに適しているようですが、やり方はいろいろありそうで・・・はて? 日本式を参考にすれば、できるような気もします。
4.でも、本場アメリカでのはどのようにしているのでしょうか?
実は、今まで和洋折衷のビーミングしていましたが、現地方式に変更して、至極快適、確実です。
織機を設計した人は、やり方を考えて設計しているはずから、お勧めもあるはず・・・もう少し、調べてみると
出版社INTERWEAVEのWEAVING TODAY SHOPでDVDを販売していました。
「Warping Your Loom」(←検索してください)
編集長のMadelyn Van der Hoogt さんが、デモテープでジャックルームを前にして「手織りは大好き。ただし、ビーミングを除いて・・・・でも 」と言っています。3タイプの機仕掛けのやり方が見られそうです。
DVDをご覧になったことがある方は、コメントを頂きたいです。
今の気分は、DVDとジャックが欲しいです。実際に試してみたくなる・・・・悪い癖です。
検索しました
返信削除プレビューをひと通り見た後、似たような動画が幾つかコマ割りになって現れますが、
その中に、あらベビーウルフだ(^^)があったからクリックしましたら、
まさに仮筬から粗筬への移し方、仮筬(ラドル)の使い方を紹介する動画でした
http://www.youtube.com/watch?v=icw_E0rHYBw&feature=player_embedded
とってもラッキーな検索でした(^^)
いつも親切に教えて頂いて、本当に有難うございますm(_ _)m
少しはお役に立ちましたでしょうか?
削除いろいろ知識が増えて、楽しかったです。
こちらこそ、有難うございますです。
さあ、続きを織始めま~す。
ジャックルームで全幅をBack to frontで仕掛けたい場合、下記のような方法が考えられます。
返信削除1.粗筬をバックビームに固定し、織り機の後ろに立って巻く(経糸はワープビームから、バックビームの内側→バックビームの上を通り、織り機の後方へ伸ばす。ビーミングが終わったら、経糸を本来の経路、つまり、ワープビーム→バックビームの下から外側を回ってバックビームの上→綜絖という道順に回し直す)
2.粗筬(または仮筬)を織り機のキャッスルの上に固定する。(経糸は織り機の上を通る)
3.粗筬(または仮筬)を織り機のキャッスルから吊り下げる。(経糸はキャッスルの下、綜絖枠の上を通る)
2.と3.はキャッスル有りの織り機にしか使えませんが、1.はキャッスルなしでもOK、また、織り機の真後ろに立って巻くので、一人で巻くときには大変便利な方法と思います(私はこればっかり)。
言葉の説明では分かりにくいかと思いますが、いずれの方法もPeggy Osterkamp著 "Warping Your Loom & Tying on New Warps"(書店ではなく著者のホームページから直販)に図解入りで説明されています。この本はモノクロの、かなりマジメ~な本ですが、その後、同じ著者の初心者向けの本も出版されたようです(こちらは未入手のため内容は不明)。
コメントありがとうございます。よくわかりました。
削除1の方法は、整経した束のかけ方がポイントですね。なんとも素晴らしい発想。
2と3は、バックビームとの間に綾棒で経糸をなじませるスペースが確保できるのがいいですね。なじみにくい綿や麻の場合は良いように感じます。
色々な仕掛け方ができるのでキャッスル付きの織機は、お値段が若干お高いのも納得です。
モヤモヤがすっきりしました。ご紹介の本、読んでみたいと思います。本当にありがとうございました。
なお、和機に置き換えると以下の通りかと思います。
バックビーム←間丁
ワープビーム←男巻、ちきり
ビーミング←経糸を巻くこと
キャッスル←織機の一番高い部分。綜絖の上部をおおう様についている棚状の板やフレームのこと。