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2017年3月14日火曜日

草木で染めた色、色、色

気分転換に、庭の梅の木で染められないかと思い立ち、もうすぐ一年。

草木での染色には、大陸から伝わった染材も少なくないと思われます。でも、気候や土壌が違えば、水も違う。同じ種でも育つ草木は微妙に違う。ですから、日本には日本の色ということに。

主に染め方を習ったのですが、発色のよい美しい色は贅沢品。藍染は庶民の色。と、素直に思えてきます。

日本特有の色の表現には、自然や景色の色彩と染め付けた色彩の2種類があり、イコールにならないところが苦心と面白味なのでしょう。

単に「染まった!」「色がきれい!」というだけで終わってしまうのは、もったいない。

そろそろ、織物にしようと思いながら。

藍生葉、藍茎、アリザリン、インド藍、ウメ枝、ウメ葉、カリヤス、ガンビア、ゲンンノウショウコ、コブナクサ、コチニール、サクラ花芽、サクラ葉、紫根、セイタカアワダチソウ、西洋アカネ、タマネギ、バラ枝、バラ葉、ハルジョオン、ビワ、ヒメジョオン、シュロ、ベニハナ、ベニハナ黄水、ヤマモモ、ラックダイなど 約30種。媒染材と抽出方法の違いで、色数は使った草木の3~5倍に。
あと、ログウッド、スオウ、ヤグルマなどが加わる予定。

作品をイメージして、色を染めて追加して。そんな長い工程を始めます。

2016年3月30日水曜日

バンド織りのデザインと織りあがりと

チェックやストライプの柄を考えるときには、まずは、色鉛筆などで描いてみましょう・・・・手織りの書籍でよく見かける説明です。スケッチと織りあがった布がならんで写っている写真があると、それだけで感心してしまいます。

が、実際にやってみると、スケッチが描けても、本数を決めて、色を選んで、織り始めるのは、簡単な作業とはいえず。悩むこともしばしば。やっとの思いで織り上げても「達成感の熱」がさめると、スケッチの方が、きれいで魅力的なことに気付いたりする・・・・・。
たぶん、手織を生業とする人やプロと称するデザイナーは、スケッチより、数倍も魅力的な布に仕上げる人たちなのだろうと思ったりする・・・・。

ふりかえって、先日のバンド織。

スケッチと比べればそれほど悪くないつもりだったのですが、バンドだけを2-3日見ていたら、なんだか落ちつかなくなりました。

写真うつりは、それほど悪くないようなのですが・・・。

どうやら原因は、アクセントとなる色の組合せが2つあるため。
中央のレッド+イエローに対して、サイドのレッド+ターコイズブルー。


ということで、織り直してみたのが、左の写真。

サンプル左は、ターコイズブルーを除いたバージョン。落ち着いた印象。落ち着きすぎかも・・・。

サンプル右は、最初のスケッチの華やかさは残したいと思い、ターコイズブルーを減らして、ワインを増やして、ブラウンに馴染ませてみました。

使っているのは同じ色。配列も大差ないのに、こんなにも印象が違うなんて・・・色彩は不思議。

さて、どれがお好きですか?



2014年8月12日火曜日

書籍;カラーコーディネーター入門 色彩

確か・・・カラーコーディネーターの資格認定制度が始まった時にいただいた本です。

色彩に関する本は、科学や物理の学術書からアートやファッション、日常の占い?まで、本当にさまざまで頭の中をどのように整理すればよいのかと途惑うことが、しばしば。

この本は、「入門」とあるように、資格試験用のテキストだったように記憶しています。読む人を楽しませるような話題や趣向は、もちろん、ありませんので、「テキスト」と思うべきなのかもしれません。

著者;大井義雄、川崎秀昭 監修;財団法人日本色彩研究所  初版;平成8年5月


内容は、「なぜ色が見えるか」に始まり、マンセルや日本色研配色体系(PCCS)、オストワルトなどいろいろなシステムの説明、混合、照明、調和論、プランニング、年表、色彩用語集など。

NCS(Natural Color System) スウエーデン工業規格(SIS)についてもこの本にありました。

監修が財団法人日本色彩研究所ですので、PCCS、トーン配色や調和については、比較的詳しく説明されています。また、色彩からの連想やイメージする語、色が象徴する意味性などの調査結果は、あまり目にする機会がないので興味深いです。外出時の洋服を選ぶときなどにも役立ちそうです。

色彩調査や記録のための資料用具の紹介。色名118色が色票、値、解説つきで載っています。

カラーコーディネーターの資格取得をめざす方の入門書ですから、基本事項が集約されています。受験勉強用だけではなく、基本を確認したくなった時やちょっと調べたくなった時に、役立つ本として使えます。

2014年8月8日金曜日

糸色はマンセルかオストワルトか

あまりに暑いので、冷房の効いた部屋でぼんやりしていると、色についても思い出すことが多い。

確か中学校の美術の授業でしたから、色の常識程度の話だったかもしれません。が、純色(混じりけのない色)では、黄色は最も明るく、青や紫は暗いと知り・・・なるほどと思った記憶があります。

たぶん、マンセル・システムかPCCS(日本色研配色体系)だったのだろうと思います。
先日のアメリカの色彩の本にも、絵を描くには、まずは明暗が大切とありましたが、マンセル自身も画家だったそうです。日本人も明暗の墨画を愛で、墨の色に色彩を感じたりしています。

ですから、この色相の次に明暗を軸とするのは、日本人にはなじみやすいためか、教材として使われ、絵画やポスター、標識などの配色を考えたり分析したりするのに一般的に使われているように思えます。


さて当時の記憶で、名前だけ覚えていたオストワルト・システム。あまり日本では使われていない気がします。

改めて、『書籍;カラーコーディネーター入門 色彩』から「オストワルトシステム」の項を読んでみると、このシステムは、色相のつぎに、色を白と黒の含有量でとらえます。言いかえれば、どの程度白や黒が混ざっている「くすんだ色/鈍い色」か?「明るくきれいに感じる色」でも、どの程度の白や微量の黒が混ざっているか?・・・と見極めることになります。おもしろいことに、スウェーデン工業規格(SIS)も、基本はこれと同じ。

私たちが「薄い黄色」と感じる色は、オスワルト・システムに慣れている方やスウエーデンの人たちならば「白が多く混ざった黄色」と感じるのではないだろうか?と思ってみたりします。そう言えば、スウエーデンの織り糸の白は、純白から生成りまで、色数も豊富で微妙です。

明るくきれいな色が揃っている国産糸。でも北欧の糸とは何か違う・・・・・同じ会社の染料を使って同じやり方で染めても違うのは、「水と空気が違うから」という説明を聞いたことがあります。

色の「みかた と 見えかた」の違いでしょうか。水と空気の違いは「文化の違い」ということになるのかもしれませんね。

2014年8月5日火曜日

織物は並置混色

先日の美術大学の本によると、「織物は並置混色」だそうです。ただそう書いてあるだけで、説明は何もありませんでした。
例えば、赤い経糸に黄色の緯糸で、同じ密度の平織を織った時、よく見れば、赤と黄色の点々ですが、目の中で混ざってオレンジ色に見える・・・・チェックや緯糸に2色を引き揃えて織ったりしたことがあれば、このことではないか?とすぐに思いあたります。


『カラーコーディネーター入門 色彩』 監修;財団法人 日本色彩研究所 の本には、「並置加法混色」とあります。
「絵画の点描画法やモザイク壁画を遠くから眺めると、混色して別の色に見える。織物の色違いの縦糸と横糸で織った織物の色などは代表的なものである。」と説明があります。混色では、この「加法」の部分が大切なようで、「混色した結果は、ほぼ中間の明度となる。補色関係では、灰色になる。」


身近な絵具は、同量の補色を混ぜると黒っぽく、土や泥のような濁った色になるので減法混色。舞台の照明など色光は、光の三原色や補色を重ねると白になるので加法混色と習いました。


同じ加法混色なのに、織物は光と同じように補色―シアン×赤、マゼンダ×緑、イエロー×青 を縦糸と緯糸にして織っても白色にはなりませんよね・・・・経験からしてもあたりまえのことなのですが。

でも、シャンブレーのオーガンジーとか、タイシルクや和装の玉虫のコート地とか・・・一見した色が地味でも、時々まぶしいように感じるのは、気のせい?ばかりではないように思えてきます。

先染の魅力の秘密のひとつは、確かに「並置加法混色」。忘れないように。

2014年7月26日土曜日

書籍;色彩・配色・混色 美しい配色と混色のテクニックをマスターする

アメリカで300万部以上を売上げたデッサンの指導書「脳の右側で描け」の著者による色彩の入門書の初訳です。

「色彩・配色・混色」 美しい配色と混色のテクニックをマスターする
著者;ベティー・エドワーズ  訳者;高橋早苗

「一般の人にもわかりやすいように書かれた指導書」と紹介にあると、小中学校で習ったような基本的な話と色の名前、お勧めの組合わせ例の説明が書かれているだけでは?と疑いたくなるのですが、アメリカならでは・・・といいたくなるような実践的な解説と指導の本です。

まず、新旧の色彩論と専門用語について学びます。この本では、色彩用語はあくまで色彩を表現する基本の言語として学びます。

絵具を使った基礎的な実習をすることで言語の意味することを 目で 理解します。そして、難易度の高いj実習へと順に進めることで、色彩の基本構造、色彩の見方と組み合わせ方が身につく構成になっています。最後に、絵画での色の使い方と描き方を具体例として説明しています。

プロを対象にした色彩の本のように、さまざまな色彩論や法則、調和論などのむつかしい体系的な解説はありません。

配色の時のヒントとなる「色彩のもつ意味」、「自然界の色彩の美しさ」についても紹介されてます。絵を描くときだけでなく、洋服やインテリアなど身近な色彩を選ぶ時や組合わせる時、美しさを感じる時の支えとして「色彩の基本知識」として役立ててほしいと述べています。

著者によると、なにかとすぐさま『色彩のセンスがない』と考えがちですが、『色の見方、上手な色の組みあわせ方をまだ知らない』と考えたほうが正しい。生まれつきすぐれた色彩センスをもっている人もいますが、色彩を自在に操る能力は、学習することで身につく1つのテクニックなのだと。


織物の糸色を選ぶのは、これとは別のコツがあるように感じる場合もあるのですが、りんごは赤、レモンは黄色・・・と実際の色彩をそのままに見ないで、頭の中で決めていることが、確かに、あります。これでは、美しい色彩や配色にであえるはずがありません。

色彩の基本構造―明度、色相、彩度などの実習を通じて、音楽家が単音や協和音を聞き分けられるように、色を多少でも確実に見分けることができるようになれば、色彩の数も増え、美しい配色を記憶し再現できるようになるのでは・・・と、少し自分に期待できそうな気になります。

2013年11月29日金曜日

ラベンダーと藤色

日本の楽器には、自然の音色が入っているという。

「今さら聞けない」と題した連載で、楽器の音色の話が新聞に載っていました。(朝日新聞;2013年9月28日から要約)

楽器により、同じ「ド」の音でも印象が違う。1つの音と思って聴いている音は、実は複数の音が重なって1つの音色に聞こえている。つまり、倍音や雑音の配合で 音の風合い が変わる。例えば、ピアノの鍵盤の中央にあるの「ド」の音は1オクターブ上(倍音)のドやソなどが含まれる。楽器によって、この倍音の組合わせが違っていることが、暗い/明るいなど音色の違いに効いてくる。

人間の声にも倍音が含まれるが、自然界の音は、「雑音」と呼べるような音も多く、風の音は雑音だらけ。西洋楽器にくらべ、琵琶や三味線、尺八などの和楽器は雑音が多くなる傾向が強いようだという。まるで、自然の音を模して楽器を作ったようだと。

 
雑音と自然・・・・この夏に織ったブロンソンレースの色を思い出しました。

国産の染糸。ラベンダーのつもりで織始めたら・・・藤色?なんとも日本的な印象でした。
「織ると色は濃くなる」と教わりましたが、色味が薄くなり、ベージュ味が出てくる感じでした。明度の変化はほとんどなく、彩度が下がり黄色にふれた印象です。

同じような色で、ほぼ同じ太さの海外糸と比べてみました。左はスウェーデンのコットリン。右は国産の綿糸。(写真上)
国産の糸色は、少し薄いだけと思ったのですが、よくよく見ると素地色が見えてきます。織って出てきたのは、たぶんこの色。素地色---素材の色---自然の色。

「 color guide 日本の伝統色 第2版大日本インキ化学;編 では、藤色とラベンダー(海外の花のはずですが)の両方がありました。よく似た色味ですが、ラベンダーが若干薄め。
手元のカラーガイドは年月がたち紙色が少し黄変しているようで、微妙なことはわからない状態です。最新版と海外の色票を確かめたい気もするのです。