ポイントツイルは、「山形斜紋織」と訳せばよいのでしょうか? この綜絖の通し方で織れるのは、「バーズアイ」、「ローズパス」、「グースアイ」・・・・一度は聞いたことがある名前ばかり。
「この通し方で織れる・・・・」と、言うのは英語的な表現のようです。「この織り方に分類されるのは・・・・」と、言った方が日本的でわかりやすいかもしれません。
言葉の表現はさておき、名前がついた織り柄は、ほんの一握り、いいえ、ホンの数粒のようです。
透けるような布地から大柄のラグまで、さまざまに変化するツイル。種類は?代表的なタイプは?という疑問から、最近本棚に加わったこの本を参考にすることにしました。
The best of weaver'sシリーズ 「TWILL THRILLS」 Madelyn van der Hoogt 編
基本のツイルは4タイプに分類されています。
①ストレート;straight → 綜絖通しが12341234・・・のタイプ
②ポイント;point → 綜絖通しが123432123・・・のタイプ
③エクステンデット;extended → 組合わせなどで発展したタイプ
④ブロウクン;broken → 通し順を飛ばしたり、くずしたりしたタイプ
これ以外のタイプとしては、
⑤ファンシーツイル;fancy twills → 変則のタイプ
⑥アドバンシング アンド ネットワークドツイル;advancing and networked twills → さらに高度で複雑になったタイプ
⑦ツイルブロック;twill blocks → 四角いブロック柄タイプ
※タイアップやペダル順も関係します。詳細は原書を参考にしてください。
この本のシリーズでは、基本タイプ以外の多綜絖(8枚以上)の作品が多く、4枚に置き換えた場合が掲載されている場合もあります。
「多綜絖を使いこなせる。」と、言えるようになるには、タイアップとブロックのセオリー。そして、本命の「柄作成や展開」には専門のPCソフトがあると便利そうです。
さて、①のストレートツイルは、日本語ではなんと呼ぶのでしょう?・・・「斜紋織」と訳す? ツイルは「綾織」? えーと、斜紋織と綾織は同じと思っていましたが・・・・?日本の染織を専門に学んだことがない私には、この疑問の枠から出るのは到底不可能なこと。無理に訳すことはしないで、名称はそのままにします。
昔、よく服地を買った店の御主人を思い出しました。
「絹で織られたのがオーガンジー。ポリエステル製はポリエステルオーガーンジー。きちん区別して言える人はプロだからごまかせないね。ちゃんと対応しないとね。」 事程左様に・・・・
布の名前はデリケート。地域と時代をはらんでいる。
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