緯糸の太さの目安ができたので、糸量の算出です。
手順としては、作る大きさを決め、緯糸の前に経糸の計算ですが、今回は、箱の中に残っていたウール梳毛2/10に決めたので、糸量に見合うそれなりの大きさです。
さて、問題は緯糸。7~8割程度織り終わった段階での糸不足は、まさに「帯に短し、たすきに長し」。嫌な思い出が何回もあります。
緯糸の必要な長さの算出のしかたの復習をしてみようと、本棚から、20年以上前の本を取り出してみました。基本的な整経長、糸の必要量の計算式はどの本も同じ。でも、
「計画寸法、できあがり丈、織り上り丈、仕上り丈」「織り幅、筬幅、筬通し幅」「ゆるみ、織り縮、ちぢみ」・・・・言葉がそれぞれ違い、同じ事の様で、なんだか違う。
それぞれ本の公式とおり、あてはめて計算すればよいのでしょうが、微妙な違いが気になります。
以前は、しょせん誤差があるのだからと、おおざっぱを決め込んでいました。
が、やっぱり計算できたほうがいい。自分なりに理解はしておきたい。
どうやら微妙な違いは3つの縮みのとらえ方
今更かもしれませんが、
① 織り縮み 経糸と緯糸が交差することでうねる分量。
経糸は、「織り縮み」。緯糸は、「ゆるみ」と書かれている。
英語では、「Take up」 直訳すると「吸収する。縮める。」「織ると取られてしまう長さ」という語感ですね。
約10% 組織や糸の太さで異なります。
② 縮み 筬に通した幅と同じ幅に織れていても、機からおろすと縮む分量。
計算より経糸本数は少し多めにすると書かれている場合もあるようです。
英語では、「Draw in」 「引き込む。」という意味。洋裁では、「水につけたら幅が引いた(=狭くなった)」と言ったりします。縦方向に縮んだ場合には使わないような気がします。
約3~10% 糸の撚り、性質や組織で異なります。
③ 収縮 糸の縮み。湯通し、水通ししたときの糸自体の縮み。
日本では、織る大きさを決める前に加えるか、Ⅰで一緒に見込むようです。
英語では「Shrinkage」は糸の収縮。約5~10%。素材によって異なります。
縮絨は「Millimg」。
結局、10cm角のサンプルを試織して、密度や収縮率、糸量を算出するのが最も確かという事のようです。
これから織るサマー&ウインターのブランケットの縮みの予想をたてると
「Take up」>細番手で柄糸もやわらかいので、平均的な10%
「Draw in」>幅が広いので、5%
「Shrinkage」>縦は、ウールの通常で10% 緯は、手紡ぎウール単糸なので15%
これで、緯糸長さを算出、糸を決めることにします。
参考書籍; Leaning to Weave ; Deborah Chandler 著
Weaving A Handbook of the Fiber Arts ; Shirley E. Held
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