2015年1月20日火曜日

カウンターバランス式織機のホースとか天秤とか

久しぶりに4枚綜絖で綾織を織っています。使っているのは、アメリカの本によると、カウンターバランスという織機。種別がろくろ機と同じなので、同じ呼び方になるようです。

この織機で織り始めたためか、なぜか好きな織機です。
綜絖のセットの仕方に注意が必要ですが、慣れてしまえば、経糸をかけるのも、踏み木を結ぶのも簡単で、踏み心地は軽く、開口の大きさの調整も容易なので、平織や綾織を織るには快適です。

さて、この織機を日本では何と呼ぶのか?・・・・ニックピン付?ホース?天秤式? 
実は、よくわかりません。でも、確かに滑車に「天秤」を吊るして織ります。ろくろ式と区別して、天秤式と呼ぶ人もいます。(写真右;滑車はドレル用で兼用しています。)

1980年代頃、日本でスウエーデン織がブームになった時に織機を購入された方は、ほとんどがこのタイプだったようです。
今でもスウェーデン織のお教室の写真などで見かけますし、初心者向けのスウェーデンの手織の入門書では、説明の初めにでてきます。価格表でも最初。時代は変わっても、「4枚綜絖の標準機」なのだろうと思います。

でも、日本では、いろいろな織機にお詳しい先生でもこの織機の存在すらご存知ない場合もあるようです。一般的向けの手織りの本で紹介のあるのは、「海外の織機~多綜絖のカウンターマーチ(天秤式)」です。使う人や織りあがった布からスウェーデン織にしか使わない特殊な織機と思われていても不思議ではありません。
カウンターマーチもこの織機も、大きさや取り付け位置は違いますがどちらにも天秤と呼べる部品があり・・・・・北欧製の織機がほとんど。なので、天秤式が混線してしまい見落とされた?北欧の織機といえば天秤式になった?ような気もします。

4枚綜絖ですので、滑車に、ホースとかニックピンとか天秤とかいう(写真;左)・・・この部品が加わりますが、綜絖の動きはろくろと同じ。滑車をまたいで両端にホースを吊るし、それぞれに綜絖を下げます。ホースの左端が下がれば右端に吊るした綜絖が上がる、手前のホースが下がれば滑車で反対側が上がるという仕組みです。なので、3本ろくろ2段吊りの織機で学んだことそのままで、疑問も不都合もなく使ってきました。

ろくろ式との違いは、4枚綜絖の1枚を下げて3枚を上げることができる・・・ことらしいのです。が、違和感なく織っていたので実感がありません。

問題は、慣れないと左右のバランスを保って、綜絖が水平に上下するようにセットするのが難しいことです。特に、狭い織幅の場合は、安定しにくい・・・・。
このため、アメリカでは使う方は限られているようです。日本でもカウンターマーチにすると聞きます。つまり、使用した経験がないと、ろくろ式のように簡単に使いこなせる代物ではない・・・ということになるようです。覚えてしまえば、簡単で使いやすいのですが。

※ご意見のある方は、自分の考えとその理由、参考とした文献名や学校名など、あれば必ず書いてください。
掲載文が間違いだとして書き直しや書き足しをするのはやめてください。
また、手織りを学んだのは、米国式、北欧式、日本式のいづれなのかと経歴などのプロフィールを書き添えてください。投稿は簡潔にお願いします。

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